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公開日:2014年08月20日
更新日:2024年11月13日
【朝礼ネタ】営業活動の「見える化」でボトルネックを見出す 今回の朝礼ネタは「ボトルネック」。 ボトルネックとは文字通り「瓶の首」。「細く詰まりやすい箇所」の例えとして、様々な分野で用いられている言葉ですが、今回は営業マンに焦点を当ててみたいと思います。
では、あなたは営業課長です。
ここに、入社2年目を迎えたA君・B君という2人の営業マンがいます。彼らはあなたの直属の部下です。
2人は、それぞれ同じ位の市場規模・客数を任され、毎月同水準の売上を上げてきます。例年の「入社2年目」と比べても優秀な実績の2人。あなたにとって自慢の部下です。
ところが、あなたは営業部長から叱られてしまいます。なぜでしょう?
ボトルネックを見落としていた営業課長 ~営業は結果が全て!?~ 営業部長はあなた(営業課長)にこう告げました。
「AとBはお前が育てたわけじゃない!」 「それに、君は2人の性格の違いを全く理解してないだろ!」 そして、2人の採用面接に同席し、入社後の研修でも2人を直接指導した部長からこんな質問。
「性格の異なる2人が同水準の実績であることに疑問を感じないか?」 さらに、部長はこう続ける。
「AとBのボトルネック、つまり弱点はそれぞれ別の所にあるんだよ。」 「結果だけに満足してしまっている君には、プロセスが全く見えてない。」 「それじゃ今後、上司として指導のしようがないだろ!」 で最後に、
「彼らはまだまだ伸びるよ。君もね。」 最後の「君もね」が少々キザな部長ですが、
それはさておき、A君とB君の性格を見てみます。
ボトルネック=弱点=改善点 ~「営業は結果が全て」の危険性~ A君 はどちらかというと人見知りタイプ。
飛込営業やクセのある顧客に対し尻込みしてしまうところがある。一方で、打ち解けた顧客に対するプレゼンや商談は聡明なA君にとっての得意分野。
B君 はいわゆるイケイケドンドンタイプ。
飛び込み営業何のその。クセのある顧客ほど燃えるタイプ。外向的な性格から多くの顧客に好かれるが、難しい商談や交渉に苦手意識がある。
・・・
絵に描いたように真逆な性格のA君とB君。
2人が協力して営業活動を行えば、1+1が3にも4にもなりそうな感じさえします。
2人の違いをごく簡単にまとめると、
見込客は少ないが、受注率が高いA君 見込客は多いが、受注率が低いB君 そして、それぞれが担当する市場に100社の既存顧客があったとして、売上単価を10万円とすると、
A君は20社の見込客から10社受注し、売上100万円 B君は50社の見込客から10社受注し、売上100万円 確かに結果は同じです。
そして、あなた(営業課長)は2人に対し、一律「今月もよく頑張ったな」。というわけです。
そりゃ、部長に叱られますねー。
営業活動の「見える化」でボトルネックを見出す 営業マンと言えばB君タイプ。いわゆる「体育会系が当たり前」みたいな時代は一昔前の話なのかもしれません。
ネットであらゆるものが買えるようになった昨今、「B to C」【 Business to Consumer(企業と個人間の商取引)】のあり方は激変していますが、「B to B」【 Business to Business(企業間の商取引)】における営業マンの重要性は、その手法こそ変われど、普遍的な部分が多いように感じます。
【朝礼ネタ】「最近の若者」って何歳のこと? ~O2O時代の主役たち~ (お時間があれば)
手法が変われど、営業の仕事は、その多くが訪問に始まり訪問に終わります。
業態や売る商品によって当然違いはありますが、以下、大まかな流れの中には納まると思います。
①電話営業、飛込訪問、定期訪問 ↓ ②提案、需要有無確認 ↓ ③見積り ↓ ④プレゼン、交渉 ↓ ⑤受発注 ↓ ⑥納品 ↓ ⑦アフターフォロー →①へ戻る こうしてプロセスを書き出してみる(「見える化」してみる)ことで、
A君は①、B君は④がそれぞれ「ボトルネック」になっている ことが分かります。
A君・B君以外にも、「新規受注は多いがリピート受注が少ないC君」がいれば、⑥⑦辺りに問題がないかを疑ってみるなど、個々人の弱点が分かれば改善指導もしやすくなります。
「問題意識を持っていない状態」「問題点が分からない状態」が一番問題 です。これらの「状態」=「問題のない状態」とは限らず、大概は問題に気付けていないだけだったりします。
朝礼ネタ・会話ネタとしての「ボトルネック」 今回の登場人物を振り返ります。
行くべき担当顧客に行ってないA君。
多くの見込を流してしまっているB君。
それを見過ごし「自慢の部下」と勝ち誇っていた営業課長。
おバカな3人による寸劇でした。
と笑い飛ばしたいところですが、現実問題、笑えなかったりしませんか?
・・・
一定以上の実績を維持してくれている営業マンに対してはついつい寛容になり、目標未達が続く営業マンにばかり叱責を浴びせている上司。しかも感情的に。正直多いと思います。
結果、実績のある営業マンが傲慢になり、未達者は去っていく。行く末はいわずもがなです。
日経ビジネスONLINE「“かまって新入社員”の育て方」 こちらの記事では
「尊敬できる上司がいれば部下の退職リスクが減少する」「成果を上げる上司より相談にのってくれる上司が好まれる」 といった、近年における新入社員の傾向分析が紹介されています。
何とも難しい世の中になりましたねー。
最近の若者は… と突き放すか、迎合するかは自由ですが、最近の若者は… に固執していること自体が「人材育成上のボトルネック」になっていないか、少々不安を覚える今日この頃です。
あなたの会社の新入社員はいかがでしょうか?
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