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【朝礼ネタ】モミジとカエデの違いは?  ~紅葉狩りとは紅葉を持ち帰ること?~

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【朝礼ネタ】「モミジ」と「カエデ」の違い 「モミジ狩り」はなぜ「狩り」?


紅葉今回の朝礼ネタは「紅葉」。

紅葉シーズンを迎えると、どこからともなく湧いてくる
この2つの疑問。

1.「モミジ」と「カエデ」の違いは?
2.「モミジ狩り」って「モミジを狩ること」じゃないの?


さて、正しく回答できますでしょうか?

お子さんに尋ねられて焦ってしまうことのないよう、こっそりと予習しておきましょう。





1.「モミジ」と「カエデ」の違いは?


モミジを漢字で書くと「紅葉」が一般的ですが「黄葉」と書く場合もあり、この場合は字が示す通り、赤く染まる葉を「紅葉(こうよう)」、黄色に染まる葉を「黄葉(こうよう、おうよう)」として区別します。なおこの場合、褐色に変化する葉は「褐葉(かつよう)」と呼ばれます。

ただ実際には、これらを総称して「紅葉(こうよう、もみじ)」と呼ぶのが一般的となっています。

この説明からも分かる通り、「もみじ」という言葉は本来 "特定の樹木の名称" を表す言葉ではなく "葉が色づいた状態" を表す言葉。「もみじ」の語源が「紅葉する」の意の「もみつ」という動詞であることがその裏付けと言えそうです。
もみじ(旧仮名遣い、もみぢ)は、上代語の「紅葉・黄葉する」という意味の「もみつ(ち)」(自動詞・四段活用)が、平安時代以降濁音化し上二段活用に転じて「もみづ(ず)」となり、現代はその「もみづ(ず)」の連用形である「もみぢ(じ)」が定着となった言葉である。
ウィキペディア「紅葉」より 】

・・・

ここで、「もみじ」は状態のことを指すのであって名称ではない。と断言できれば話は早いのですが、○○モミジ(イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなど)という名で親しまれる樹木が存在するのも事実。

ですので、もう少し掘り下げます。

少々話が飛躍しますが、生物学における生物の一般的な分類は、ドメイン ⇒ 界 ⇒ 門 ⇒ 網 ⇒ 目 ⇒ 科 ⇒ 属 ⇒ 種 と細分化されるわけですが、ここで「ヒト(人間)」と「イロハモミジ」の分類をみてみます。

分類ヒト(人間)イロハモミジ
ドメイン真核生物(⇔細菌)真核生物(⇔細菌)
(かい)動物界植物界
(もん)脊索動物門被子植物門
(こう)哺乳綱 双子葉植物綱
(もく)サル目ムクロジ目
(か)ヒト科カエデ科
(ぞく)ヒト属カエデ属
(しゅ)ヒトイロハモミジ

<補足>
 ※ヤマモミジ、オオモミジもそれぞれカエデ科カエデ属の植物です。
 ※モミジ科やモミジ属という分類は存在しません。
 ※イロハモミジはイロハカエデとも呼ばれます。

これでほぼ結論が出ましたね。

「○○モミジ」と呼ばれる有名な樹木はカエデの一種である と。

というわけで、「モミジ」と「カエデ」の違いは?と尋ねられた際の回答例としては…

便宜上カエデのことをモミジと呼ぶことはあっても、生物学上で厳密に言えば単に「モミジ」という「種」の植物は存在しない。

あるいは、

葉が赤や黄色に変わる樹木すべての総称が「モミジ」。カエデはその中の代表的な樹木の1つ。

といったところでしょうか。

・・・

ちなみに、「カエデ」の語源は「蛙の手」(蛙手→カエルデ→カエデ)、「イロハモミジ(イロハカエデ)」は、7つに分かれた葉がイロハニホヘトと数えられることに由来すると言われています。

そして、このイロハモミジ(イロハカエデ)の紅葉が、他の樹木の紅葉に比べ特別に美しいことから、「モミジ」の代表格として親しまれるようになったようです。

2.「モミジ狩り」って「モミジを狩ること」じゃないの?


「モミジ狩り」と言うからには「イチゴ狩り」や「ブドウ狩り」のように、紅葉した枝葉を「狩り(採り)」に行くことじゃないの?

と連想しがちな言葉です。が、

枝をポキッと! 絶対やめてください。
葉っぱくらいなら1枚くらい… それも出来ればやめてください。
100人が同じことをしたら枯木になりますので。

さて「紅葉狩り(もみじがり)」を辞書で引くとこう書いてあります。
山野に紅葉をたずねて楽しむこと。観楓(かんぷう)。紅葉見。

goo辞書「紅葉狩り」より 】

「観」「見」の字の通り、「紅葉狩り」は「紅葉を狩る(採る)」でなく「紅葉を観る(見る)」が正しい意味です。桜狩りという言葉もありますが、紅葉狩りと同類ですね。

この「紅葉狩り」という言葉。ご存知の方にとっては何でもないことで恐縮ですが、もし「えっ!まじか?」と思われた方がいましたら、こっそりと認識を改めるようにしてください(身近に複数名いたので)。

ということで、紅葉狩りに出向かれる際は、精々、持ち帰るのは落ちている葉っぱくらいにしましょう。ついでに、落ちているゴミも拾えると好感度アップです。

朝礼ネタ・会話ネタとしての「紅葉」


「秋」をテーマとした話材が好んで用いられるこの時期。「紅葉」もその1つです。

今回紹介しました『モミジとカエデの違いのように、似ているようで意味の違う言葉』であったり、『紅葉狩りのように、間違った解釈をされがちな言葉』などを例示しながら、「日常の思わぬ間違い・勘違い」の見直しを促すスピーチなどは、聞き手の関心を集められそうです。

以下、多少の参考になるかもしれません。

【まとめ】似ているようで違う言葉 ~誤用多発の「○○と△△の違い」~

▲行楽シーズンですので「ハイキングとピクニックの違い」「バーベキューと焼肉の違い」辺りが、「紅葉」同様、つかみとして引用しやすい話材と言えそうです。

【ランキング】「間違った意味で使われる言葉」「言い間違いされる言葉」 第1位は?

▲「間が持たない」「足もとをすくう」「怒り心頭に達する」「熱にうなされる」。これら全部、間違いなんですねー。日常、何気なく使っているような言葉自体、案外ネタになるものです。

「他人の間違いを指摘する」よりも「自分自身が間違いに気付き恥ずかしい思いをした」という話し方の方が、聞き手の共感を得やすいと思います。

日常会話でも重宝する「身近な間違い・勘違い」、ぜひ活用されてみてはいかがでしょうか。


 

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